仏式の葬儀で用いられる白木の位牌は、四十九日まで用いる仮の位牌となります。忌明け(四十九日法要)までには魂を入れかえる本位牌を用意するのが一般的。そのため四十九日法要を終えた後、位牌をご安置するためにお仏壇を購入するというのが新規購入の一般的な流れとなります。
はじめてお仏壇を購入する前に
はじめてのお仏壇を買われるお客様から「何から検討したら良いのかよくわからない」というお話をよくお伺いします。
ここではお仏壇を買われる際にどういった点を考えるべきかをご紹介します。
お仏壇を購入する3つのタイミング
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1
大切な人を亡くした場合(四十九日または年忌法要を目途に)
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2
お仏壇を買い替えたいと考えたときに
「平時に仏壇を買うと不幸が起こる」、「法事の時にしか仏壇を買ってはいけない」、「うるう年には仏壇を買うな」。
これは間違った情報です。心の拠り所としてお仏壇をご安置したいと思われたなら時期にこだわる必要はありません。 -
3
家を新築、または引っ越したときに
家が古くなってくると建て替えをするケースが増えてきます。お仏壇も同じで、家の建て替え、または引っ越しの際に再度購入するケースが増えています。その際に忘れてはいけないのが、古いお仏壇から閉眼供養(魂抜き)、新たなお仏壇に開眼法要(魂入れ)を行う必要があるということ。詳しくは、購入したお仏壇店、または御寺院様に相談するようにしてください。
購入前のチェックポイント
まず何より大事なのは置き場所です。
お仏壇にはさまざまなサイズがあり、置く場所によって大きさを変える必要があります。そのため何よりまずはどこにお仏壇を置くかを決めることが重要です。 またお仏壇は木製のため直射日光が当たると焼けが起きたり、冷暖房に直接当たり続けると割れなどの原因にもなるためそれらの場所は避けた方がよいでしょう。
次にお仏壇の形を検討しましょう。
お仏壇には台付き型、上置型などの形態があります。 仏間やフローリング、棚の上など置く場所に合わせて そこに適した形態にされるのがよいでしょう。
台付き型
上台と下台をセットとしてお祀りする形態であり、高さが100㎝~170㎝程あるお仏壇が多いです。
従来はほとんどがこの台付き型のお仏壇でした。
構造的に広くお祀りスペースを持つことができるため、現代でも部屋の環境に合わせて台付きタイプを選ばれる方も多く、支持され続けています。
上置型
上台のみで完成されたお仏壇で、棚の上などに設置できることから近年では多く普及し始めました。
およそ40㎝~90㎝程度までの大きさが多く、現代の住環境の変化から安置スペースがない場合や、小型のお仏壇需要の高まりによって支持されています。
形が決まればお仏壇のデザインです。
現在お仏壇には伝統型、家具のような見た目のモダン型、その間を取った伝統モダン型など多岐に渡るデザインがあります。また材種や加工方法により色味や風合いにも違いがあるため「明るい方が良い」「暗い方が良い」などを置くお部屋に合わせて考えておくことをおすすめします。
加工方法や材質によってお値段も変わってきます。
唐木仏壇
唐木仏壇はその名の通り唐木材と呼ばれる黒丹や紫丹などの材を使ったお仏壇です。
彫刻や障子の付いた伝統型のお仏壇の多くにこの唐木材が使われています。特に黒丹は木のダイヤモンドと呼ばれるほどの堅さを持ち、美しい光沢を持っています。紫丹も同様に堅く重い樹種であり、古くから仏壇など工芸材料として使用されています。
現在では唐木材を使用しつつスッキリとしたタイプのお仏壇も登場しており、重さと軽さをバランスよく調和したデザインが人気を博しています。
モダン仏壇
近年急速に普及し始めているのがモダン仏壇です。住環境の変化によって西洋型の部屋に馴染むお仏壇として支持されています。
西洋の三大銘木であるウォールナットを始めとして、高級家具に使われる材などを使用して作られたお仏壇も多く、現代の住空間に溶け込むデザインが特徴です。伝統的なお仏壇とは根本的に製造工程が異なり、家具の製造手法と同じ方法が多く採用されています。
材質
お仏壇に使用されている材は伝統的な黒丹や紫丹から始まり、近年ではウォールナットやタモなど高級家具に使用される材も用いられています。
また各材にもランクがあります。同じ材でもまったく違った風合いに見えることも多くあり、それぞれの材質やランクによって価格が異なります。特に現在では本黒丹や紫丹などは希少性が高く、非常に高級な材として扱われています。
産地
現在、市場に流通しているお仏壇の多くが、中国やタイ、インドネシアなどの海外製品となっています。大量生産と人件費の安さから海外商品は国産商品に比べてお安いことがほとんどです。
逆に国内生産されたお仏壇は熟練の職人たちによって製作されていることが多く、日本の方が安全基準なども高いため海外生産よりも高品質で安全なお仏壇が多いのが特徴です。ただしその分海外生産のお仏壇よりも少し割高なことが多くなっています。
加工方法
表面の加工方法にはそれぞれ無垢、厚板貼り、薄板貼り、調プリント、着色などの工法があり、工法によって風合いや品質、耐久年数などを左右します。
他にも細かなデザインへのこだわりなどによる加工も職人が手間暇をかけて行っている場合、相応のお値段になってきます。
ぜひ店舗にてさまざまな価格帯のお仏壇を見てみてください。細部へのこだわりがまったく違うことがお分かりになるかと思います。
またこの表面の加工方法は仏壇公正取引委員会への加盟店はしっかりと表記を行っており、安心のためにもご確認されることをおすすめします。
デザインと同時にご予算も決めておきましょう。
厳密にいくらと決める必要はありませんが「大体これくらいにしようかな」というのは店舗での話もスムーズになるため決めておいた方が良いでしょう。
またお仏壇にはお位牌やご本尊などの仏具が必要です。それらの合計の金額をご予算として考えておきましょう。
最後にお店を探しましょう。
お店選びは重要です。
お店のアフターサービスの充実度や接客方法、公正取引委員会への加入有無、などを確認してみると良いでしょう。何よりご自身が信用・信頼できると思えるお店を選びましょう。